【小学生の算数】小学1年生から中学校まで、算数の勉強はどうつながる?「書く力」を育てる学習【山梨県甲府市飯田ライト学習塾】
2026/10/30
山梨県甲府市飯田にあるライト学習塾の教室長です。
前回は、小学校の国語の学習が、学年を重ねるごとにどのようにつながっていくのか、そして「書く力」がなぜ大切なのかについてお話ししました。
今回は、その算数編です。
小学生のお子さんを持つ保護者の方は、こんなことを感じたことはありませんか?
「低学年の頃は算数が得意だったのに、最近は難しそうにしている」
「今習っている計算は、中学校でも使うの?」
「答えは合っているけれど、どうやって解いたのか説明できない」
算数は、学年が上がるにつれて新しい計算方法や考え方を学んでいく教科です。
しかし、それぞれの学年で習う内容は、決して別々のものではありません。
小学1年生で習うたし算やひき算から、小学6年生の比や比例、そして中学校の方程式や関数まで、さまざまな内容がつながっています。
今回は、そのつながりを見ながら、算数で大切にしたい「書く力」について考えてみます。
■ 小学1・2年生 数と計算の基本を身につける
小学1年生では、数の数え方や大きさ、たし算、ひき算などを学習します。
そして小学2年生では、かけ算や九九などを学びます。
例えば、
「3個ずつ入った袋が4袋あります。全部で何個ありますか?」
という問題。
3+3+3+3=12
と考えることもできますが、かけ算を習うと、
3×4=12
と表せるようになります。
このように、算数では、それまでに習った考え方を使って、新しい計算方法を学んでいきます。
また、低学年のうちから大切にしたいのが、問題に書かれている数量の関係を考えることです。
「何が分かっているのか」
「何を求めるのか」
「なぜ、この計算を使うのか」
こうしたことを考える習慣が、後の文章題にもつながっていきます。
■ 小学3・4年生 計算の幅が広がり、考え方も複雑になる
小学3年生になると、わり算や小数・分数の基礎などを学びます。
小学4年生では、整数のわり算がさらに発展し、小数の計算や分数の学習も進んでいきます。
例えば、
「12個のお菓子を3人で同じ数ずつ分ける」
という問題なら、
12÷3=4
と計算できます。
しかし、わり算を使う場面は、単に物を分けるときだけではありません。
「12個のお菓子を1人に3個ずつ配ると、何人に配れるか」
という問題でも、同じ計算を使います。
計算式は同じでも、問題の意味は違います。
ここで大切なのは、計算方法を覚えるだけでなく、その計算が何を表しているのかを理解することです。
また、面積の学習も始まり、長方形や正方形の面積を計算するようになります。
こうした学習は、高学年で学ぶ複雑な図形の面積や、中学校の図形の学習につながっていきます。
■ 小学5年生 割合や小数・分数の計算が重要になる
小学5年生では、算数が難しくなったと感じるお子さんも増えてくるのではないでしょうか。
特に重要になる内容の一つが「割合」です。
例えば、
「40人のクラスで、10人があるスポーツを好きだと答えました。全体の何%でしょうか?」
という問題。
10÷40=0.25
0.25=25%
となります。
この計算では、これまでに習ったわり算や小数の知識を使っています。
つまり、割合が分からない場合、割合の考え方そのものだけでなく、わり算や小数の理解が十分でない可能性もあります。
また、小数のかけ算・わり算や、分母の異なる分数のたし算・ひき算なども学習します。
これらは、小学6年生の学習だけでなく、中学校の数学でも必要になる計算です。
高学年になって算数が苦手になった場合には、今習っている単元だけでなく、それまでの計算がしっかりできるかも確認してみましょう。
■ 小学6年生 比や比例など、中学校につながる学習が増える
小学6年生では、比や比例・反比例、文字を使った式などを学習します。
例えば、
「3個で150円のお菓子は、6個で何円になるでしょうか?」
という問題。
個数が2倍になれば、代金も2倍になります。
150×2=300
と考えられます。
また、1個あたりの値段を求めて、
150÷3=50
50×6=300
と考えることもできます。
このように、一つの問題でも、複数の解き方があることに気づけると、数量の関係をより深く理解できます。
小学6年生で学ぶ比例や反比例の考え方は、中学校で学習する関数にもつながっていきます。
また、文字を使って数量の関係を表す学習は、中学校の文字式や方程式を理解するための準備になります。
小学6年生の算数は、中学校の数学へつながる大切な橋渡しの時期でもあるのです。
■ 中学校の数学では、何が変わる?
中学校に進学すると、教科の名前が「算数」から「数学」に変わります。
では、学習内容はどのように変わるのでしょうか。
中学1年生では、正負の数や文字式、方程式、比例・反比例などを学習します。
中学2年生では、連立方程式や一次関数、図形の性質と証明などを学びます。
中学3年生では、平方根、二次方程式、二次関数など、さらに発展した内容を学習します。
難しそうな言葉が並びますが、その多くは小学校で学んだ内容とつながっています。
例えば、方程式です。
小学6年生で、
「ある数に5を足すと12になります。ある数はいくつでしょうか?」
という問題を考えたとします。
□+5=12
と表せば、
□=7
と求められます。
中学校では、この□の代わりに文字を使って、
x+5=12
という方程式を解くようになります。
考え方の土台は、小学校で学んだ内容にあるのです。
■ 算数の「書く力」は、途中式だけではない
算数で「書く力」と聞くと、途中式を書くことを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、途中式を書くことは大切です。
しかし、それだけではありません。
算数で必要な「書く力」とは、自分がどのように考えたのかを、式や図、言葉を使って表す力でもあります。
例えば、
「120円のノートを3冊買いました。500円を出すと、おつりはいくらでしょうか?」
という問題。
答えは140円です。
しかし、答えだけを書くのではなく、
120×3=360
500-360=140
答え 140円
と書けば、どのように考えたのかが分かります。
また、
「ノート3冊の代金を求めてから、500円から引く」
と説明できれば、計算の意味も理解していることが伝わります。
こうした習慣は、問題が複雑になったときに、特に役立ちます。
■ 式や図を書くと、自分の間違いにも気づきやすくなる
算数の問題を解いていると、答えを間違えることがあります。
そのとき、答えだけしか書いていなければ、どこで間違えたのか分からないこともあります。
しかし、途中式や考え方が書かれていれば、
「計算を間違えたのか」
「使う計算方法を間違えたのか」
「問題の意味を取り違えたのか」
を確認しやすくなります。
特に文章題では、式だけでなく、図や表に整理することも有効です。
例えば、速さの問題であれば、道のり・速さ・時間の関係を整理する。
割合の問題であれば、何を基準にしているのかを図や言葉で確認する。
こうした工夫によって、頭の中だけで考えるよりも、数量の関係が分かりやすくなる場合があります。
「書くこと」は、先生に答えを見せるためだけではありません。
自分自身の考えを整理し、間違いに気づくためにも役立つのです。
■ 中学校では、考え方を説明する力も必要になる
中学校の数学では、計算問題だけでなく、考え方や理由を説明する問題も出てきます。
特に図形の学習では、なぜその性質が成り立つのかを、根拠を示しながら説明する「証明」も学びます。
証明と聞くと難しく感じるかもしれません。
しかし、その基本となるのは、
「なぜそうなるのか」
を順序立てて考えることです。
小学生のうちから、
「どうしてこの式になるの?」
「ほかの解き方はないかな?」
「この答えで合っていると、どうして言えるの?」
と考える習慣をつけておくことが、中学校の数学にもつながっていきます。
単に答えを出すだけでなく、答えにたどり着くまでの考え方も大切にしていきましょう。
■ 算数が苦手になったら、前の学年に戻っても大丈夫
算数は、前の学年で学んだ内容を使いながら、新しい内容を学習していく教科です。
そのため、一度つまずくと、その後の学習にも影響が出ることがあります。
例えば、小学6年生で比の問題が分からない場合。
比の考え方だけでなく、小学5年生の割合や、それ以前のわり算の理解が関係しているかもしれません。
また、中学校で方程式の計算が難しい場合には、小学校で学んだ計算の順序や分数の計算などに原因があることもあります。
そんなときは、無理に今の学年の問題だけを繰り返す必要はありません。
一度、前の学年の内容に戻ってみましょう。
大切なのは、今の学年の問題を無理に解き続けることではなく、どこから分からなくなったのかを見つけることです。
そして、分からなかったところを一つずつ理解していけば、今の学習内容も分かりやすくなるはずです。
■ 小学校6年間の算数は、中学校の数学へつながっている
小学1・2年生では、数の仕組みや基本的な計算を学びます。
小学3・4年生では、わり算や小数・分数、面積など、計算や図形の学習が広がります。
小学5年生では、割合や分数の計算など、より複雑な数量の関係を学びます。
小学6年生では、比や比例・反比例、文字を使った式など、中学校につながる内容を学習します。
そして中学校では、それまでの知識を使って、文字式や方程式、関数、図形の証明などを学んでいきます。
こうして見ると、小学校の算数は、中学校の数学とは別の勉強ではありません。
小学1年生からの学習が、少しずつ積み重なっているのです。
だからこそ、今の学年で学んでいる内容を大切にしてほしいと思います。
そして、問題を解くときには、答えだけで終わらせず、
「どうしてその式になるのか」
「どのように考えたのか」
「ほかの人にも説明できるか」
ということも意識してみましょう。
「計算する」「考える」「書いて説明する」。
この3つを大切にしながら、小学校の算数から中学校の数学へとつながる力を育てていきましょう。
ライト学習塾教室長
吉矢武司
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