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山梨県公立高校入試(理科)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

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山梨県公立高校入試(理科)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

山梨県公立高校入試(理科)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

2026/09/16

山梨県甲府市飯田にあるライト学習塾教室長の吉矢です。

 

今回も実際に入試問題を解いて山梨県公立高校入試制度について考察してみましたので、その攻略方法や、私の感想をご覧になっていただければと思います。

今回は、山梨県公立高校入試の「理科」について考察します。

なお、入試問題の構成や出題分野は年度によって変わります。この記事では、山梨県教育委員会が公表している令和8年度入試の分析資料と、私が複数年度の過去問を実際に解いた感想を基に、理科の特徴と対策をまとめています。

 

山梨県公立高校入試「理科」の基本情報

令和8年度の理科は、100点満点・検査時間45分で実施されました。

山梨県教育委員会の「令和8年度山梨県公立高等学校入学者選抜 学力検査結果活用ガイド」によると、理科の受検者は3,009人、平均点は55.6点、最高点は100点、最低点は8点でした。過去5年間の平均点は、令和4年度が51.8点、令和5年度が55.1点、令和6年度が56.6点、令和7年度が54.5点、令和8年度が55.6点です。年度による多少の上下はありますが、おおむね50点台半ばで推移しています。

ただし、平均点が50点台だからといって、全体が同じくらいの難しさというわけではありません。基本的な知識があればすぐに答えられる問題がある一方、実験結果を整理する問題、グラフや図を読み取る問題、計算問題、理由を説明する問題などもあり、問題による正答率の差が大きい教科です。

 

また、山梨県教育委員会から、令和9年度入試では社会・数学・理科・英語の検査時間を45分から50分へ変更することが発表されています。出題内容や難易度は従来と同程度とされていますが、受験年度によって検査時間が異なるため、過去問に取り組む際には注意してください。

 

問題の特徴① 幅広い分野から出題される

理科には、生物・地学・化学・物理という大きく分けて4つの分野があります。さらに、中学1年生から3年生までに学んだ内容が出題範囲になるため、覚えるべき内容はかなり広くなります。

令和8年度は、次の8つの内容が大問として出題されました。

  • 生物と細胞

  • 火山活動と火成岩

  • 状態変化

  • 運動の規則性

  • 生物の種類の多様性と進化

  • 太陽系と恒星

  • 化学変化

  • 光の反射・屈折

生物・地学・化学・物理の各分野から、学年をまたいで出題されていることがわかります。

 

山梨県教育委員会も、各学年の第1分野・第2分野の全領域から偏りのないように出題したと説明しています。そのため、「今年はこの単元が出そうだから、ほかは勉強しなくてよい」という対策は危険です。

私が複数年度の過去問を解いた範囲では、「動物や植物の体のつくり」「光・音」「電流・磁界」などは比較的目にする機会が多い印象を受けました。一方、これは今後も必ず同じ分野が出題されるという意味ではありません。出題傾向は参考にしつつも、まずは全分野の基礎を広く身につけることが必要です。

 

問題の特徴② 単純な暗記だけでは解けない

理科では、用語を答えるだけの問題もあります。しかし、入試で安定して点数を取るためには、言葉を丸暗記するだけでは足りません。例えば、実験の結果から必要な数値を探す、複数の資料を関連づける、観察結果から規則性を見つける、学んだ知識を初めて見る場面に当てはめる、といった力が求められます。

令和8年度の分析でも、顕微鏡の操作や岩石の違いなど、基本的な知識・技能を問う問題では比較的よくできていました。その一方で、実験結果を用いて密度を求める問題の正答率は5.3%、力学的エネルギーについて考える問題は9.2%、化学変化における物質の質量比を考える問題は10.6%でした。

知識そのものを覚えていても、「この問題ではどの知識を使うのか」「表のどの数値が必要なのか」が判断できなければ、答えにはたどり着けません。

これは、理科が苦手な生徒によくあるつまずきでもあります。公式を覚えたのに計算できない、用語は知っているのに実験問題になるとわからないという場合、知識が不足しているというよりも、知識と問題の状況が結びついていない可能性があります。

 

問題の特徴③ 問題数が多く、時間配分が重要

理科は、解答する箇所が50前後になる年度もあります。完答で得点になる問題もあり、令和8年度の各設問の配点は主に2~4点でした。45分で50前後の解答欄があると考えると、単純計算では1問に1分も使えません。すぐに答えられる知識問題も含まれているとはいえ、計算問題や記述問題に時間を使いすぎると、後半の解ける問題にたどり着けないことがあります。

数学では、難しい問題が大問の後半に配置されていることが多く、ある程度は難易度を予想できます。しかし理科の場合、基礎的な問題が試験全体に散らばっています。途中に難しい問題があっても、その先には自分が解ける問題が残っている可能性があります。

したがって、最初からすべて順番通りに解き、1問ずつ完全に終わらせようとするよりも、わからない問題はいったん飛ばし、確実に取れる問題を先に集める判断が重要になります。

 

問題の特徴④ 図・表・グラフを扱う力が必要

理科では、図やグラフを読み取るだけでなく、自分で図に書き込んだり、グラフを完成させたりする問題も出題されます。令和8年度には、水中から空気中へ進む光の道筋を図に描く問題があり、正答率は68.6%でした。このような問題では、用語を覚えているだけでなく、光が境界面でどのように進むのかを図として理解している必要があります。

理科の学習では、教科書の言葉だけを覚えるのではなく、図とセットにして覚えることが大切です。例えば、植物のつくりであれば各部分の名称と位置、電流であれば回路図と電流・電圧の関係、地層であれば堆積の順序、天体であれば位置関係と見え方まで、自分の手で図にして確認すると理解が深まります。「見ればわかる」と「自分で書ける」は別の力です。白紙に簡単な図を再現できるかどうかを、理解の目安にしてみてください。

 

問題の特徴⑤ 条件を正確に読む必要がある

理科では、「当てはまるものをすべて選びなさい」「記号と数値の両方を書きなさい」「指定された語句を使って説明しなさい」など、解答条件が細かく指定されることがあります。知識があっても、「すべて」という言葉を見落としたり、指定された記号ではなく用語を書いたり、単位を付け忘れたりすると、得点にはつながりません。また、図中ではa・b・cと示されているのに、解答はア・イ・ウから選ぶなど、表記の違いによって取り違えやすい問題もあります。これは、意地悪な問題というよりも、「問題の条件を正確に読み、その通りに答えられるか」が問われていると考えるべきでしょう。問題文を端から端まで丁寧に読むこと、重要な条件に線を引くこと、使う数値や単位に印を付けることが、ケアレスミスの予防になります。

 

事前の攻略ポイント① まずは全分野の基礎を固める

理科の入試対策では、得意分野だけを伸ばす前に、全分野の基本用語・法則・実験方法を確認することが大切です。特に、中学1・2年生で学習した内容は忘れていることが多いため、早い段階で復習を始めましょう。最初から難しい入試問題に取り組む必要はありません。教科書や学校のワークを使い、「説明を見ずに基本問題を解ける状態」をつくることが先です。

理科は出題範囲が広いため、完璧になるまで一つの単元だけを続けるより、まず全体を一周して、できない部分を把握する方が効率的です。その後、間違えた単元や頻出する計算を重点的にやり直しましょう。

 

事前の攻略ポイント② 実験を流れで理解する

実験問題は、次の流れを意識して整理するとわかりやすくなります。

  1. 何を確かめるための実験なのか

  2. どの条件を変え、どの条件を同じにするのか

  3. どのような操作をするのか

  4. どのような結果になったのか

  5. 結果から何がいえるのか

器具の名前や操作方法だけを覚えるのではなく、「なぜその操作をするのか」まで説明できるようにしておきたいところです。

また、表やグラフが出たら、いきなり計算を始めるのではなく、縦軸・横軸、単位、増減、比例関係、変化しない部分を確認しましょう。問題に書かれた数値をすべて使うとは限りません。求めるものに必要な情報を選ぶ練習が重要です。

 

事前の攻略ポイント③ 計算問題は途中式まで書く

密度、濃度、電力、仕事、速さ、地震、湿度など、理科には複数の計算分野があります。

計算問題が苦手な生徒は、公式だけを覚えようとしがちです。しかし大切なのは、「何を求めるのか」「どの数値を使うのか」「単位をそろえる必要があるか」を順番に確認することです。

普段の学習では、途中式を省略せずに書きましょう。式を残せば、間違えたときに、公式の選択、数値の代入、計算、単位のどこでミスをしたのかを確認できます。

ライト学習塾が大切にしている「書く力」は、理科でも重要です。途中式、図、条件、考え方を書き残すことによって、自分の思考が目に見える形になり、理解不足やミスの原因を見つけやすくなります。

 

事前の攻略ポイント④ 記述問題は根拠と結果をつなぐ

理科の記述は、長い作文を書く問題ではありません。問われている現象について、必要な語句を使い、理由や結果を簡潔に説明する問題が中心です。

令和8年度には、指定された言葉を用いて生物の進化について説明する問題があり、正答率は74.6%でした。指定語句がある問題は、それ自体が答えを組み立てるヒントになります。

記述するときは、「何が原因で、どうなるのか」「実験のどの結果から、何がわかるのか」を一文でつなぐことを意識しましょう。模範解答をそのまま暗記するのではなく、必要な要素を見つけ、自分の言葉で短くまとめる練習が有効です。

 

本番の攻略ポイント① 最初に全体を見る

試験が始まったら、最初の1~2分で問題全体に目を通し、大問の分野と問題量を確認することをおすすめします。

自分の得意分野はどこか、計算問題はどこにあるか、時間がかかりそうな記述や作図はどこかを把握しておくだけでも、落ち着いて進めやすくなります。

ただし、全体を見ることに時間を使いすぎてはいけません。詳しく問題を読むのではなく、試験全体の地図を作るイメージです。

 

本番の攻略ポイント② 解ける問題を確実に取る

理科では、難しい問題の後にも基本問題が残っていることがあります。1問で止まり続けず、わからなければ印を付けて次へ進みましょう。

すぐに答えられる知識問題、得意な分野、短時間で処理できる問題を確実に得点し、その後で計算や記述に戻る方が、全体の得点を安定させやすくなります。

問題を飛ばすときには、問題番号と解答欄の位置を必ず確認してください。解答欄が一つずれると、その後の問題まで連続して失点する可能性があります。

 

本番の攻略ポイント③ 問題文に印を付ける

問題文を読むときは、次のような言葉に印を付けておきましょう。

  • 「すべて」「一つ」「二つ」など、答える個数を示す言葉

  • 「最も適切なもの」「誤っているもの」など、選ぶ条件

  • 「理由」「方法」「結果」など、何を説明するのかを示す言葉

  • 指定された語句や単位

  • 計算に使う数値

理科は、知識だけでなく情報処理の正確さが得点に直結します。焦って何度も読み直すよりも、最初に大切な条件へ線を引き、目で確認できる状態にする方が効率的です。

 

本番の攻略ポイント④ 見直しは解答条件まで確認する

見直しでは、計算だけでなく、問題の指示通りに答えているかを確認してください。

単位は付いているか、指定された記号で答えているか、「すべて」選べているか、完答問題の一部が空欄になっていないか、グラフや作図を書き忘れていないかを確認します。

また、自信のない難問を最初から解き直すより、まずは一度答えた基礎問題に読み違いや記入ミスがないかを確認する方が、得点につながる場合があります。

 

全体を通して

山梨県公立高校入試の理科は、基礎知識を広い範囲で身につけたうえで、その知識を実験・観察・図表・計算に結びつける力が求められる試験です。

難しい問題ばかりが並んでいるわけではありません。しかし、解答箇所が多く、基本問題が試験全体に散らばっているため、「自分が取れる問題を見つけ、限られた時間で確実に取る」という判断が必要になります。

まずは、教科書や学校のワークで用語と基本問題を広く復習する。そのうえで、実験の目的から考察までを流れで理解し、図や途中式を自分の手で書く。そして過去問では、時間配分、問題の取捨選択、解答条件の確認まで含めて練習する。この順番で対策を進めるとよいでしょう。

理科は暗記教科と思われることもありますが、実際には「読む力」「書く力」「考える力」のすべてが必要な教科です。言葉だけを覚えるのではなく、なぜそうなるのかを図や式で説明できるようになると、初めて見る問題にも対応しやすくなります。

ライト学習塾では、答えだけを合わせるのではなく、問題文の条件、考え方、途中式、図などを書き残すことを大切にしています。

 

山梨県公立高校入試の理科に向けて、何から学習すればよいかわからない場合や、自分に合った得点戦略を立てたい場合は、ぜひご相談ください。

 

ライト学習塾教室長
吉矢武司

参考資料

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