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山梨県公立高校入試(数学)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

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山梨県公立高校入試(数学)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

山梨県公立高校入試(数学)の特徴について考察しました【山梨県甲府市ライト学習塾】

2026/09/14

山梨県甲府市飯田にあるライト学習塾教室長の吉矢です。

 

今回も山梨県公立高校入試制度について考察してみましたので、その攻略方法や、私の感想をご覧になっていただければと思います。

今回は、山梨県公立高校入試の「数学」について考えていきます。

※この記事は、令和8年度の学力検査と山梨県教育委員会が公表している分析資料を基にしています。年度によって問題の構成や配点が変わる可能性があるため、受検する年度の最新情報も必ず確認してください。

 

山梨県公立高校入試・数学の基本構成

令和8年度の数学は、100点満点、検査時間45分で実施されました。大問は6問あり、全体では30問弱の問題で構成されています。

出題分野は、「数と式」「図形」「関数」「データの活用」の各領域にまたがっています。基礎的な計算から、作図、確率、関数、証明、空間図形まで、特定の単元だけに大きく偏らず、中学校3年間の学習内容が幅広く問われています。

令和8年度の平均点は53.8点、最高点は98点、最低点は3点でした。過去5年間の平均点は、令和4年度54.8点、令和5年度52.8点、令和6年度47.2点、令和7年度48.3点、令和8年度53.8点となっています。

年度による差はありますが、平均点はおおむね50点前後です。ただし、すべての問題が同じくらいの難しさというわけではありません。正答率が80%を超える基礎問題がある一方で、正答率が一桁、あるいは1%を下回る問題もあります。

この「解きやすい問題と難しい問題の差が大きい」という点が、山梨県公立高校入試の数学を考えるうえで重要です。

 

なお、令和9年度入試からは、数学の検査時間が45分から50分へ延長されます。山梨県教育委員会によると、出題内容や難易度は変えず、現行の内容を維持したまま解答時間を5分延長する予定です。

5分増えることで、考える時間や見直しの時間は確保しやすくなります。ただし、時間配分や問題を選ぶ力が必要であることには変わりありません。

 

特徴① 基礎から応用まで難易度がはっきり分かれている

令和8年度の大問1は、正負の数、文字式、平方根などの基礎的な計算問題でした。県教育委員会の分析では、正負の数と根号を含む計算の正答率は90%以上で、大問1のすべての問題が正答率80%以上となっています。

つまり、多くの受検生が得点する問題であり、志望校にかかわらず落としたくない部分です。

 

一方、大問後半には、複数の知識を組み合わせて考える問題が出題されます。令和8年度の空間図形では、途中の問題の正答率が18.5%、その後の問題は2.6%、最後は0.3%でした。

 

同じ100点分の試験の中に、ほとんどの受検生が解ける問題と、ごく一部の受検生しか正解できない問題が含まれています。

そのため、数学が苦手な生徒が最初から難問対策に時間を使いすぎるのは得策ではありません。まずは計算や各分野の基本問題を確実に取れるようにすることが、平均点へ近づくための第一歩です。

反対に、上位校を目指して高得点が必要な生徒は、基礎問題を素早く正確に処理したうえで、関数や図形の後半問題へ使える時間を残す必要があります。

 

特徴② 説明・証明など「書いて伝える問題」が出る

山梨県の数学では、答えとなる数字や記号だけでなく、考えた理由や証明を書く問題が出題されています。

令和8年度には、確率を求めるための考え方を根拠とともに説明する問題があり、正答率は15.2%でした。また、二次関数と図形を組み合わせた大問では、図形の相似を証明する問題が出題され、正答率は30.4%でした。

説明問題や証明問題では、頭の中で「なんとなく分かる」だけでは得点できません。問題に示された条件を整理し、どの性質を使い、どのような順序で結論へ進むのかを数学的な言葉で表現する必要があります。

これは、ライト学習塾が大切にしている「書く力」とも関係します。

普段の問題演習で答えだけを書いていると、入試の記述問題で急に説明を書こうとしても、何から書けばよいのか分かりません。途中式を残す、使った公式や性質を確認する、「なぜそうなるのか」を言葉にするという習慣が必要です。

証明問題も、模範解答を丸ごと暗記するだけでは対応できません。仮定と結論を確認し、等しい辺や角を図に書き込み、合同条件や相似条件へつなげる練習を積み重ねましょう。

部分点が設定される問題もあるため、完全な解答が思いつかない場合でも、分かっている条件や途中までの考えを書く価値があります。

 

特徴③ 作図は準備しておきたい頻出分野

山梨県の数学では、作図問題が継続して出題されています。令和8年度も、基礎的事項を問う大問2の中に作図が含まれていました。

作図は、定規とコンパスの使い方を覚えるだけでは解けません。垂直二等分線、角の二等分線、垂線などの基本作図が、それぞれ「どのような点を見つけるための作図なのか」を理解する必要があります。

例えば、「2点から等しい距離にある点」を求めるなら垂直二等分線、「2直線から等しい距離にある点」を求めるなら角の二等分線を利用します。

問題文の条件を図形の性質へ置き換えられるかどうかがポイントです。

 

作図は、練習をしていれば得点を狙いやすい反面、準備をしていなければ本番で方法が思いつきにくい分野です。基本作図を単独で練習したあと、条件から必要な作図を判断する問題にも取り組んでおきたいところです。

 

特徴④ 全学年・全領域から幅広く出題される

山梨県教育委員会は、「数と式」「図形」「関数」「データの活用」の各領域から、バランスよく出題するとしています。

令和8年度も、計算、方程式、角度、作図、反比例、確率、データの活用、一次関数、二次関数、相似、円柱、空間図形など、幅広い内容が扱われました。

「図形が苦手だから捨てる」「データの問題は出ないだろう」と、特定の分野を丸ごと勉強しない方法は危険です。

 

特に注意したいのが、データの活用や標本調査など、各学年の終盤に学習する単元です。学校によっては学年末に急いで進んだり、定期テスト後に学習したりすることもあり、他の単元より演習量が少なくなりやすい部分です。

代表値、四分位数、箱ひげ図、確率、標本調査などは、公式や用語を覚えるだけでなく、表やグラフから必要な情報を読み取る練習をしておきましょう。

また、過去問を見ると平面図形が目立つ年度もありますが、令和8年度は空間図形の難問も出題されています。平面図形だけに絞らず、立体の展開図、表面積・体積、三平方の定理の利用なども確認する必要があります。

 

特徴⑤ 基礎知識を組み合わせる応用力が必要

入試の応用問題は、見たことのない特別な公式を使うことはまずありえません。

令和8年度の空間図形では、立体を平面として捉え直し、底面の円周と線分の長さの関係に気づき、三平方の定理を使うことが求められました。

三平方の定理自体を知っていても、問題の中に直角三角形を見つけられなければ使えません。円周の公式を知っていても、それが展開図のどの長さに当たるのかが分からなければ答えにはつながりません。

応用力とは、単に難しい問題をたくさん解いた経験ではなく、基礎知識をどこで使うのかを判断し、複数の知識をつなげる力です。

問題を解いたあとには、解答の手順だけを覚えるのではなく、「この問題では何に気づけばよかったのか」「どの基礎知識を使ったのか」を振り返ることが大切です。

 

令和8年度の正答率から考える数学対策

令和8年度は、大問1の基礎計算がすべて正答率80%以上だった一方で、反比例の特徴を問う基本問題の正答率は53.5%でした。

計算手順は覚えていても、比例定数が負の場合にグラフや数量がどう変化するのかという「意味」の理解が十分ではない生徒がいたと考えられます。

また、確率の問題では、2つの立方体の目の出方を表などに整理して考える問題の正答率が18.5%でした。公式だけで処理するのではなく、起こり得る場合を漏れなく書き出す力が必要です。

関数と図形を組み合わせた問題では、直線の式を求める問題の正答率が52.1%、面積を求める問題は24.4%、相似の証明は30.4%でした。

基本的な知識を一つずつ使う問題から、複数の条件を整理して使う問題へ進むと、正答率が大きく下がっています。

この結果からも、まず基礎を確実にし、その後に「どの知識を使えばよいのか」を自分で考える練習へ進むことが重要だと分かります。

 

事前に行いたい5つの対策

1.基礎計算を速く正確にする

正負の数、文字式、方程式、平方根などの計算は、得点源であると同時に、その後の関数や図形でも使います。

解き方が分かるだけでなく、限られた時間で正確に処理できるように練習しましょう。

「ケアレスミス」で終わらせず、符号を書き忘れた、途中式を省いた、問題の数字を写し間違えたなど、ミスの原因を具体的に記録することも大切です。同じ原因への対策を決めなければ、似たミスが繰り返されます。

 

2.全分野の基本問題を一度は解けるようにする

出題範囲が広いため、苦手分野を完全に放置すると、取りやすい問題まで失う可能性があります。

最初からすべての応用問題を解ける必要はありません。各単元の用語、公式、基本的な解き方を確認し、教科書や学校ワークの基本問題を自力で解ける状態を目指します。

 

3.説明・証明を実際に書く

説明や証明は、読んで理解するだけでなく、自分で書く練習が必要です。

書いたあとに、必要な条件が抜けていないか、理由と結論がつながっているか、数学的な用語を正しく使えているかを確認します。自分では合っていると思っていても、採点者に伝わらなければ得点にはなりません。

 

4.時間を測って問題を解く

普段の問題演習では、正解するまで何分でも考えられます。しかし、入試では制限時間内に得点をまとめなければなりません。

中学3年生の2学期以降は、過去問や入試形式の問題を時間を測って解きます。解き終わったあとには、単に点数を見るのではなく、どの問題に時間を使いすぎたのか、先に解くべき問題を残していなかったかまで振り返りましょう。

 

5.目標点に合わせて解く問題を選ぶ

数学では、すべての受検生が最後の難問まで解く必要はありません。

必要な点数は、志望校、内申点、他教科とのバランス、数学の得意・不得意によって変わります。

まず50点前後を目指すなら、基礎計算と各大問の前半を確実に取ることが優先です。さらに高い点数が必要なら、関数や図形の中盤まで得点範囲を広げます。90点以上を目指す生徒は、後半の難問へ取り組む時間も必要になります。

自分の目標点に必要な問題を知ることで、勉強の優先順位も本番の時間配分も決めやすくなります。

 

本番で意識したい攻略のポイント

最初に問題全体を確認する

試験が始まったら、まず大問数やページ数、最後の問題までの構成を確認します。

詳しく問題を読む必要はありませんが、作図、証明、関数、図形などがどこにあるかを把握しておくと、時間配分を考えやすくなります。

 

基礎問題から確実に埋める

最初の計算問題は、時間をかけすぎず、途中式を残しながら正確に解きます。

大問後半で止まった場合は、その問題にこだわらず、次の大問の前半へ進みます。大問の最後が難しくても、次の大問の最初は基本問題ということがあります。

問題番号の順に最後まで解かなければならないわけではありません。

 

捨て問ではなく「後回し」にする

難しいと感じた問題を見た瞬間に完全に捨てるのではなく、まずは印をつけて後回しにします。

一度別の問題へ進んだあと、残り時間と目標点を確認して戻るかどうかを判断します。証明や説明問題も、条件や途中の考えを書けば部分点が得られる場合があります。

ただし、一問に長時間を使った結果、解けるはずの問題を残してしまうことは避けたいところです。

 

問題文の条件を図や式に書き込む

数学の問題文は、国語や英語ほど文章量が多くありません。しかし、短い文章の中に必要な条件が詰まっています。

数値、単位、点や線分の位置、等しい長さ、平行、直角などを見落とさないように、図や余白へ書き込みます。

特に関数や図形の問題では、頭の中だけで条件を処理せず、目に見える形に整理することが重要です。

 

難問より先に、解いた問題を見直す

残り時間が少ない場合、まったく分からない最後の問題を考え続けるより、自信を持って解いた基礎問題を見直すほうが点数につながることがあります。

多くの問題は1問3点または4点程度です。難問1問に挑戦することも、計算ミス1問を見つけることも、同じ数点を動かします。

符号、計算、単位、解答欄、作図の線、証明の条件などを確認しましょう。

令和9年度からは検査時間が5分増えます。その5分をすべて難問へ使うのか、見直しへ使うのかも、過去問演習を通して事前に決めておくとよいでしょう。

 

山梨県公立高校入試の数学を通して感じたこと

山梨県公立高校入試の数学は、基礎問題から応用問題まで、難易度の差が比較的はっきりしています。

まず平均点へ近づくためには、多くの受検生が正解する基礎問題を落とさないことが重要です。基礎計算と各分野の基本問題を確実に取れれば、得点の土台をつくれます。

一方で、高得点を取るためには、単に公式を暗記するだけでは足りません。複数の条件を整理し、使う知識を選び、考えた過程を式や言葉で表現する力が必要です。

簡単な問題と難しい問題の差が大きいため、「どの問題を解くべきか」という判断は比較的しやすい試験でもあります。

すべて解かなければならないわけではありません。自分に必要な点数を決め、確実に取る問題、時間をかけて挑戦する問題、後回しにする問題を見分ける戦略性が必要です。

 

ただし、これは苦手分野を勉強しなくてもよいという意味ではありません。入試前の学習では全分野の基礎を身につけ、本番では自分の目標点に応じて問題を選ぶ、という順番です。

自分に必要な点数がどのくらいなのかは、志望校や内申点、他教科の得点、得意・不得意によって変わります。また、同じ目標点でも、どの問題を得点源にするかは生徒によって異なります。

まず基礎を正確に解く力をつける。そして、途中式や根拠を書きながら応用問題へ進む。最後に、過去問を使って自分に合った時間配分と問題の選び方を身につける。

これが、山梨県公立高校入試の数学を攻略する基本的な流れだと考えます。

 

山梨県甲府市やその周辺で高校入試に向けた数学の学習にお困りの方は、ぜひライト学習塾の利用をご一考ください。

 

ライト学習塾教室長

吉矢武司

参考資料

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