芸術の秋に訪れたい山梨県立美術館―「みる・つくる・まなぶ」体験を【山梨県甲府市ライト学習塾】
2026/10/05
山梨県甲府市飯田にあるライト学習塾教室長です。
少しずつ涼しさを感じるようになり、そろそろ冬に向けた準備もしつつ、この過ごしやすい秋を十分に楽しみたいところです。
秋には「読書の秋」「スポーツの秋」「食欲の秋」など、さまざまな呼び方があります。その中から今回は「芸術の秋」をテーマに、甲府市貢川にある山梨県立美術館をご紹介します。
山梨県立美術館は、甲府市飯田にあるライト学習塾からも比較的近い場所にあります。教室の近くにある、子どもたちにもぜひ一度訪れてほしい施設の一つです。
ただし、「美術館に行っても、絵のことはよく分からない」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
美術館というと、絵画や芸術について詳しい人が行く場所という印象を持つかもしれません。しかし、美術作品を見るために、必ずしも難しい知識が必要なわけではありません。
まずは作品を見て、自分が何を感じたのかを考える。それだけでも美術鑑賞の始まりになります。
「ミレーの美術館」として知られる山梨県立美術館
山梨県立美術館は、1978年の開館以来、「ミレーの美術館」として広く親しまれてきました。
ジャン=フランソワ・ミレーは、19世紀のフランスで活躍した画家です。農民の生活や、自然の中で働く人々の姿を数多く描きました。
山梨県立美術館には、代表作の一つである《種をまく人》をはじめ、《落ち穂拾い、夏》などの作品が収蔵されています。そのほかにも、ミレーが暮らしたバルビゾン村に集まった画家たちの作品を見ることができます。
ミレーが描いた農村の風景は、フランスのものです。それでも、山々に囲まれ、果樹栽培をはじめとする農業が身近にある山梨県で見ると、どこか親しみを感じられるのではないでしょうか。
《種をまく人》を見たときにも、ただ「有名な絵だ」で終わらせる必要はありません。
「この人はどのような場所で働いているのだろう」
「なぜこれほど大きく、力強く描かれているのだろう」
「この後、畑はどのように変化していくのだろう」
このように、自分なりに疑問を持ってみることが大切です。作品の題名や解説を読む前と読んだ後で、印象がどのように変わるかを比べてみても面白いでしょう。
毎月「3のつく日はミレーの日」
山梨県立美術館では、毎月3日、13日、23日を「ミレーの日」としています。
この日は、《種をまく人》や《落ち穂拾い、夏》など、ミレーやバルビゾン派の作品が展示されているミレー館で、作品の写真撮影ができます。一部撮影できない作品などもあるため、当日の案内は確認する必要がありますが、気に入った作品を写真に残せる特別な日です。
撮影した写真を後から見直し、
- どこが気に入ったのか
- 最初に目に入ったものは何か
- 作品からどのような物語を想像したか
などを親子で話してみるのもよいと思います。
写真を撮ることだけが目的になってしまってはいけませんが、もう一度作品について考えるきっかけとして活用できます。
甲府市出身の木版画家・萩原英雄
山梨県立美術館で注目してほしいのは、ミレーの作品だけではありません。
館内には「萩原英雄記念室」があり、甲府市出身の作家である萩原英雄の作品やコレクションが紹介されています。
萩原英雄は、日本を代表する木版画家の一人です。両面摺りや木版の凹版摺りなどの新しい技法を開拓し、豊かな色彩と奥行きのある作品を生み出しました。その作品は国内だけでなく、海外でも高く評価されています。
学校で木版画を経験したことのある子どもも多いと思います。
木の板を彫り、絵の具やインクを付け、紙に写す。基本的な仕組みは学校で取り組む版画と同じです。しかし、彫り方や色の重ね方、刷り方を工夫することで、表現できるものは大きく広がります。
「どうすれば、この色や模様を木版画で表現できるのだろう」
そんな視点で作品を見てみると、完成した絵を見るだけでなく、作品が作られた過程にも興味を持てるのではないでしょうか。
地元・甲府市から世界的に評価される作家が生まれたことを知るのも、郷土について学ぶ一つの機会です。
山梨県立美術館の「みる・つくる・まなぶ」
山梨県立美術館では、その活動を「みる・つくる・まなぶ」という三つの言葉で紹介しています。
「みる」は、展示された作品を鑑賞することです。
「つくる」では、身近な素材を使ったものづくりや造形活動、美術表現などを体験できます。
そして「まなぶ」では、作品や芸術について理解を深めるための講演会やレクチャーなどが行われています。子どもから大人まで参加できる企画もあり、美術館は作品を静かに見て帰るだけの場所ではありません。
これは普段の学習にも通じるものがあります。
教科書や先生の説明を「見る・聞く」だけで、すべての知識を身につけることは難しいものです。実際に手を動かし、自分で試し、その結果について考えることで理解が深まります。
美術も同じです。
作品を見て、自分でも作り、さらに作品や作者について学ぶ。この一連の体験があることで、それまで難しく感じていた芸術を、少し身近に感じられるようになるのではないでしょうか。
絵を見て感じたことを言葉にしてみよう
美術作品には、計算問題のように一つの答えが決まっているとは限りません。同じ作品を見ても、気になる場所や受ける印象は人によって異なります。
だからこそ、美術館を訪れた後には、親子で感想を話してみてください。
「きれいだった」「すごかった」だけで終わらせず、「どこを見てそう感じたのか」まで説明できると、観察したことを言葉にする練習になります。
これは国語の読解問題や記述問題にも通じます。
自分の考えを持つだけでなく、その根拠を作品の中から見つけ、相手に伝わる言葉で説明する。美術鑑賞もまた、考える力や表現する力を育てる機会になります。
ライト学習塾が大切にしている『書く力』も、まずはよく見て、気づき、考えることから始まります。
芸術の秋に身近な美術館へ
山梨県立美術館は、ミレーの作品だけでなく、甲府市出身の萩原英雄をはじめ、山梨県にゆかりのある作家の作品にも触れられる場所です。
また、芸術の森公園には彫刻作品も設置されているため、美術館の中だけでなく、公園を歩きながら芸術に触れることもできます。
開催されている展覧会や「みる・つくる・まなぶ」の各種イベントは、時期によって変わります。興味を持たれた方は、ぜひ「山梨県立美術館」で検索し、現在の展示やイベントを確認してみてください。
この秋は、親子で作品を「みる」ことから始め、そこから「つくる」「まなぶ」へと興味を広げてみてはいかがでしょうか。
ライト学習塾教室長
吉矢武司
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ライト学習塾
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