今日はクリスマスイブ

ハッピークリスマスイブ

ライト学習塾教室長の吉矢です。

 

本日はクリスマスイブですね。

教室長も小さい頃はとてもワクワクして、ワクワクしすぎて疲れ果てて眠ってました(笑)

残念ながらライト学習塾でおもちゃをあげる訳にはいきません。。。宿題ならたっぷり用意できますよ？

 

クリスマスの由来はキリスト教におけるイエス・キリストが生まれた日とされています。イエスは現キリスト教においてとても重要な人物で、キリスト教の信者にとっての救世主の役割です。キリスト教において大事な聖典である『聖書』は『旧約聖書』と『新約聖書』に分かれていて、キリストが生まれる前までのことが『旧約聖書』に、生まれた後のことが『新約聖書』に記載されています。宗派によっては『旧約聖書』しか使わないところもあります（ユダヤ教が代表例）。

教室長はキリスト教徒ではありません（むしろ無宗教者です）。ただ、様々な宗教の神話や聖典などを読んだり調べたりすることは社会や歴史の知識欲を深める意味でとても面白いですよ。

 

例えば、イエスが生まれたとされる場所はどこでしょう？イエスの母、聖母マリアは旅の途中イスラエルの別へレムで産気づき（これが１２月２４日とされています）、近くの馬小屋でイエスを産んだ（これが２５日）と『新約聖書』に記載されています。

　ん？何か似たようなこと聞いたことあるぞ？

と言う方は歴史好きかもしれませんね。日本における聖徳太子と言われる厩戸王（厩戸皇子）も同じく厩（馬小屋）で生まれたとされている人物です。

　へー、そうなんだー、偶然って凄いねー

って思ったらまだまだ深読みが足りません。

 

さて、イエスと聖徳太子のどちらが先に生まれたでしょうか？答えはイエスです。西暦１年がキリストの生まれた時から数えている暦となっています（実際にはさらに数年前ですが）。では、それから600年近く後の日本で同じ馬小屋で日本にとっての凄い人が生まれる・・・偶然で片づけるにはできすぎですよね。

 

ちなみに聖母マリアは神の使いのガブリエルから「神様の子が生まれるから」と言われ、聖徳太子のお母さんの穴穂部間人皇女も観音様から「生まれ変わりたいからお腹借りるね」と言われています。

 

ここから少し日本の歴史について考えてみましょう。

日本で聖徳太子についての記述があるのは『古事記』『日本書紀』のうちの特に『日本書紀』です。それよりも古い本は、実際に聖徳太子が編纂に関わったとされる『天皇記』『国記』があったとされますが、現存されていませんし、写本もありません。

その『古事記』『日本書紀』が編纂されたのは奈良時代。政治の中心には天皇がいました。それは「大王」という呼び方から「天皇」という呼び方に変えてからまだ間もない時期です。日本の国内でも九州南部や東北地方に天皇（大和政権）に従わない人たちがいた時代です。その時代にとっての歴史書の役割とは、ただの教科書ではありません。『なぜ天皇が一番偉くて（現人神）日本と言う国を治めるのか』を書いて、読んだ人に「天皇って凄い人だから日本を治めるのも当たり前だよね」と思ってもらわないと困ります。

 

そこで天皇の子ども（皇子）でもあり、初の女性天皇である推古天皇の摂政（天皇の代わりに政治をする人）である聖徳太子は家柄も性格も特技も全てを兼ねそろえたスーパーマンである必要がありました。天皇の血筋というだけで凄くなくてはいけない。政治に参加できない女性天皇の代わりを務めるからにはもっと凄くないといけない。聖徳太子は生まれながらではなく、生まれる前から凄い人でないと困るわけです。

聖徳太子がやったと言われているのは十七条の憲法や冠位十二階、遣隋使などがあります。もちろんこれらの内容は当時の豪族たちみんなで話し合って決めているはずですが、聖徳太子１人の手柄に見えますよね？また、聖徳太子が同時に３人の相談を聞いて、それぞれにちゃんとアドバイスをした何て言う特技も聞いたことがあるのではないでしょうか？そんなスーパーマンにもっと輝けるものが欲しい！

 

そんな時に大事になるのが世界史です。まず、当時の日本は、主に朝鮮半島を中心に渡来人が来ていた時代です。中国の本土よりは、朝鮮とのやり取りの方が多かったのは間違いないでしょう。日本に文字、暦、仏教や儒教の他、機織りなどの文化面・技術面を大陸からどんどんと吸収していった時代です。

で、その朝鮮は当時の中国と密接なやり取りがあります。その中国、王朝は様々変わりますが『シルクロード』を通じてヨーロッパー中国の間でやり取りがありました。と言うことは？

「ずーっと西の方の国で馬小屋から生まれた子が宗教団体のトップとして国王よりも上の神様と同じ存在であがめられているらしいぞ」というイエスの話が、ローマ帝国→中国→（朝鮮）→日本と伝わってきてもおかしくないわけですね。まして、『古事記』『日本書紀』が書かれた奈良時代は遣唐使のやり取りがもっとも多かった時期で、当時の中国の王朝の唐ももっとも活動していた時期です。

現在、聖徳太子と言われている人物については捏造説があります。モデルは厩戸皇子で間違いないだろうとされていますが、色々な伝説を後の人（特に奈良時代の人）が取ってつけたのではないか？と言われているのです。その理由は天皇・皇族の権威付けなのではないでしょうか？

 

ちなみに、イエスが本当に馬小屋で生まれたのかどうかは実は微妙です。正確には「飼い葉桶を産湯を入れるのに使った」のであって、馬小屋とハッキリ書かれていません。また、聖徳太子が厩（馬小屋）で誕生したとされているのも、イメージされる馬小屋と違う可能性があります。当時、今以上に馬は小さく、さらにとても貴重だったため、お屋敷の中のようなところで飼っていた可能性もあるそうです。

 

クリスマス１つでも色々ひも解いてみるとこんなにも長い文章が書けてしまいます(笑)社会の勉強が役に立たないと言っているあなた！社会で習う色々な事や歴史で学ぶ過去のことは現在の知識や生活に染みついているものもたくさんあります。大事なことは疑問に思ったら調べてみることです。

 

例えば、クリスマスイブからクリスマスの朝にかけて子どもはプレゼントがもらえる。　なぜでしょうか？

さあ、調べてみましょう。